“さまざまな「好き」をもちよって、日本を超えて世界中の仲間たちと想像を超えたエンターテイメントで新たな「熱狂」を作りたい”という想いのもとから生まれた新たな都市型フェス『STARLIGHT TOKYO2023』。有明アリーナにて、ジャンルを超えた様々なアーティストが集結し、その想い通り“熱狂”を生んだ2日間をレポートする。
トップバッターとして登場したのは、ASTROが所属するfantagioからデビューした8人組ボーイズグループ LUN8。爽やかで軽快な『Wild Heart』で登場すると、フレッシュでキュートな雰囲気で会場を包み込む。実は日本でのパフォーマンスは初めての彼ら。日本のファンと会うのも初めてということもあり、客席にいたファンたちも大興奮! 大声で掛け声を発しその喜びを表現する姿も。それぞれの個性豊かな自己紹介で盛り上げ、波の映像をバックに「Voyager」を披露。緩やかなビートな楽曲でいながら、力強いパフォーマンスで魅了後、日本人メンバーであるTakumaが「水を飲んでもよろしいでしょうか…?」と客席に問いかけ、その初々しさに会場中が見守りモードに。するとJunWooが「悲しいお知らせがあります…」と本当に悲しそうな表情で「次の曲が最後です…!」と話し、ラストはメンバーそれぞれの歌声がしっかりと堪能できるシティポップテイストの『Live In The Moment』へ。デビューしたばかりにも関わらず、見た人を笑顔にするパフォーマンスで、大きなインパクトを残した。
海帆の気合いの入った掛け声から始まったOCTPATH。赤い光に包まれながら『IT’S A BOP』では覇気のある力強いパフォーマンスでガラリと空気感を変え、四谷真佑が美しいフェイクが響き渡らせ、一気に会場を掌握。高橋わたるのセクシーな表情が印象的な『Bump』、『Playboy』では揃ったダンスで圧倒。MCではそれぞれが自己紹介で笑いを生みながら、定番の栗田航兵の“どんぐりころころ、どん栗田!”の自己紹介では会場中が声を合わせ、太田駿静が「幸せになって帰ってください!」と笑顔で発したあと、指揮者のように4拍子で振りを始めると『our Good Time』がスタート。古瀬直輝を筆頭にメンバー同士が目を合わせ笑顔で歌う姿はとても微笑ましく、ピースフルな空気で溢れている。客席のペンライトが一気に振られた『Like』、一気にキュートな魅力にあふれる『Sweet』など、彼らのクール&キュートな楽曲で死角なしの魅力を見せると、ミステリアスで妖艶な『Wild』、ビートに乗る疾走感あふれる『Lip Service』、歌詞の「何言われたって良いじゃん?」というフレーズに意思を感じる『WAKE UP』では7人の揃ったダンスにパワーを感じる。小堀柊が「ペンライトを回して楽しんでください!」と笑顔で声をかけると客席がカラフルに揺れ会場はよりひとつに。そのままの勢いでかわいらしさがにじみ出るパフォーマンスでハッピーになる『Perfect』をたたみかけるように歌うと、30分に11曲をギュギュっと詰め込んだスペシャルなステージを後にした。
JO1、INIを先輩に持つDXTEENは、田中笑太郎の「僕たちと一緒に楽しもう~!」という元気な掛け声からスタート。黒とピンクをベースにした衣装は彼らのクールでキュートな雰囲気を引き出している。『Brand New Day』では6人がぎゅぎゅっと中心でフレッシュにパフォーマンスを見せ、『Unlimit』で爽やかな風を感じさせるダンスで魅了。MCの自己紹介では、それぞれが持ちネタのように名前を紹介するなか、大久保波留が「みんな、なるのとりこに~なる⁉」ときくと客席から大きな声で「なる!」の声が。平本健は「平本健です! 芋けんぴならぬ、ひらけんぴと覚えてください!」と個性的な挨拶をすると会場がざわつくシーンも(笑)。あっという間に彼らのペースに巻き込むとゆるやかで心地のいい『DIVE』では、圧倒的なダンススキルを持つ谷口太一を筆頭に余裕のあるダンスを見せ、『Next』ではそれぞれの完璧な表情管理に胸を掴まれる。物語性のあるパフォーマンスだからこそ、それぞれの表情が際立っていく。なかでも演技力のある福田歩汰はグッと観客を引き寄せる表情で魅せていく。ドラマティックな世界観を持つ『Come over』で盛り上がると、寺尾香信が「DXTEENのこと知っている人~!」の後に「知らなかった人~!」と聞き、手が上がるのを見届けると、「では、知らなかった人は今日から強制的にNICO(ファンネーム)ということで!」となかなか強気な発言をすると、普段はメンバーの中でも真面目な印象を持つ彼だからか、より会場は笑いに包まれた。エモーショナルな『Firework』はサビの掛け声を練習後、披露すると見事会場が一体になるほどの大合唱に。ラストの『First Flight』では、切なさと緊張感を併せ持つドラマティックなサウンドに乗せパフォーマンス。彼らの魅力を余すことなく披露したステージだった。
TikTokでは日本のボーイズグループで一番のフォロワーを持つONE N’ ONLYが登場。ブラジルでのファンも多く、今年は南米ツアーも終えた彼らは、攻撃的で激しい『OPEN』からスタート。煌びやかなジャケットを羽織りつつも、どこか荒々しさを感じる彼らの今の勢いを感じることが出来るこの曲で一気に会場の温度を上げる。そのままの勢いを保ちつつ、サイレンのイントロが鳴り響く『Category』では、サビの振り付けに合わせて会場のSWAG(ファンネーム)のペンライトが上下に揺れ、より一体感が生まれていく。MCの自己紹介ではHAYATOが「ワンエンという名前で帰ってほしいです」と言うとメンバーみんなから「覚えて帰ってだよね!」と総ツッコみを受けるも「座ってるみなさん! 良ければ立ってください~!」と煽り、KENSHINが「立った方が楽しい!」と誘い、NAOYAも「今日を運命に感じているのでよかったら立ってください!」と積極的にライブに巻き込み、この日のために用意したメドレーをスタート。ラップでたたみかける『Departure』、『QUEEN』『What Your Favorite?』とクールに魅せた後、『Beautiful』ではかわいらしくピースフルな楽曲でギャップを魅せる。EIKUとREI、TETTAのタイプの違う、でも美しい歌声が絡み合う愛らしい楽曲で会場中を包むと、ラストは全員が隣のメンバーの背中にもたれるかわいらしいポーズで終了すると、客席から「かわいい~!」の声が。HAYATOが「もう1つボルテージをあげていきたいので!」と煽りワンエン史上かなり激しい、ラテンの空気をまとう『EVOL』で盛り上げ、ダンスブレイクで揃ったダンスを見せる『Dark Knight』で圧倒すると、KENSHINの「笑顔で楽しんでいきましょう!」と声をかけ、とびきりキュートな『My Love』がスタート。曲の最後に全員でハートを作り、ラストはタオルを振り回す『Step Up』で全員がとっても楽しそうに笑顔を浮かべている姿が印象的だった。
2015年に結成し、変わらぬメンバーで突き進み続けるSUPER★DRAGON。HIP HOPやEDMなどのミクスチャーサウンドに乗せる圧倒的なパフォーマンスはさすが。そんな彼らのスタイルを強く打ち出した『Pioneer(Keep It Real)』からスタート。池田彪馬のセクシーなウィンクをきっかけに、大人なパフォーマンスで魅了していく。松村和哉のたたみかけるラップ、池田のハイトーンボイスが響き渡ると、ダークなジャン海渡の低音ラップが響き渡る『Are U Ready?』では、古川毅と田中洸希の色の違うボーカルが絡み合い、9人という大人数を活かしたダイナミックなダンスで魅せていく。飯島颯、志村玲於、伊藤壮吾、柴崎楽の4人でコミカルな『SAWAGE!!!!』でタイトル通り騒ぎまくり、楽しませると全員で自己紹介がスタート。なかでも恒例となっている車掌のモノマネで自己紹介をする伊藤と、コール&レスポンスで声をださせた志村は会場をより盛り上げた。クールで都会的な『Hey.girl』ではジャンが「最高の夜を作ろうぜ!」と声をかけ始まった『LRL -Left Right Left-』で一気にテンションが上がり、まるで映画のようなドラマティックな世界観が印象的な『Revolution』ではどこか願うような歌声が切なく、美しくエモーショナルに響き渡る。耽美でパフォーマンスも相まって、より惹きつけられるステージは、彼らのさらなる可能性に満ちている。そしてライブの盛り上がる定番曲となっている『Untouchable MAX』では、銃を撃ち放すような振りで盛り上げ、ラストは最新曲の爽快感のある『Reach the sky』で、全員でタオルを振り回し、全員が笑顔で客席を見渡しとても楽しんでいたことが伝わってくる。その後長いお辞儀をした後、「またね!」と軽やかにステージを去った。
塚田僚一の活動再開後、初のライブイベントへの出演となったA.B.C-Z。その5人の姿を見ようと、多くのファンが駆け付けた。彼らの出演前に「A.B.C-Z!」コールが始まり、ファンがどれだけ待ち望んでいたかが伝わってくる。彼らのデビュー曲であり、代表曲である『ZaABC~5star~』でスタートし、アクロバットを含んだパフォーマンスで圧倒すると会場が大きく盛り上がり、キャッチ―でストレートなメッセージソング『頑張れ、友よ!』を披露。戸塚祥太が「日常で溜めたものを解放していってください!」と話し、『Summer上々‼』では塚田が「連続でバク転をします! みんなで数えてください!」と言うとステージの端からバク転をし始め、なんと20回も成功! 会場は驚きの声と、歓声で包まれた。一転、セクシーで妖艶な雰囲気をまとう『Vanilla』では、橋本良亮を筆頭に情熱に歌い上げ、ドラマティックな世界にいざなう。続く『Black Sugar』では、大人な雰囲気をそのままにアクロバティックなダンスで盛り上げたかと思えば、『DAN DAN Dance!!』では5人が横並びになり、笑顔でパフォーマンス。多幸感に満ちた瞬間だった。河合郁人が「まだまだいきますよ~!」と声を上げると『テレパシーOne Two!×Fantastic Ride』ではステージ上を駆け回り、キャッチ―なダンスで会場を楽しませるとさらにボルテージを上げてペンライトを上下させる『Reboot!!!』、河合、五関晃一、戸塚が塚田をリフトアップしアクロバットを披露し、クラップから始まった『FORTUNE』でテンションを上げさせたまま、颯爽とステージを後にした。
この日の大トリを飾ったのは、新体制となり1年が経った超特急。8号車(ファンネーム)は多くのペンライトを持ち応援するスタイルが定着しているため、スタートする直前、客席にペンライトがどっと増えたことが目に見えてわかる。大きな歓声のなか、『MORAMORA』のイントロがかかると、さらに割れんばかりの歓声が上がり、パフォーマンスがスタート。登場した瞬間から彼らが圧倒的なオーラを持っていることが伝わってくる。それぞれの顔のパーツがモノクロのビジョンにセクシーに映し出される前で、落ち着きのある力強さと優しさのあるタカシの歌声と、ハイトーンボイスが心地よく耳を突き刺すシューヤの歌声が交互に響く。その前でメインダンサーの7人が妖艶に、美しくパフォーマンスを披露すると、メンバーの名前をコールする疾走感あふれる『Kiss
Me
Baby』がスタート。ユーキのバク転が決まると歓声があがり、サビでは会場中が同じ振り付けをして一体感が生まれ盛り上がりは最高潮に。MCでは当日誕生日を迎えたタカシが「誕生日おめでとう!」と祝われると、「いろんな方がいる中で恐れ多いです!」と謙虚に喜ぶシーンも。リョウガは「非常に豪華な方がいる中でのヘッドライナーということで、後悔させないためにも力添えが必要です!」と8号車を焚き付け、カイが出演するほかのグループのファンネームを呼ぶなかで、A.B.C-Zのファンネームを「ぼたん~!」と呼んだあと、「五関さんに何と言ったらいいですかと聞いたら“ぼたん”って教えてもらったんだけど、最近決まったから反応してくれるかわからない」と言われたことを話すも、“ぼたん”の方々が大きく反応したことに安堵。ステージ裏でそれぞれのグループがコミュニケーションが行われていることがわかり、多くのファンが沸いた瞬間だった。
そして新曲『LessonⅡ』ではドラマティックな曲に合わせたそれぞれの長けた表情管理で客席を沸かせ、『シャンディ』では、全員が憑依したかのようにエモーショナルにパフォーマンスし、客席みんなが一緒に踊った『My
Buddy』でアロハが「今日は最高の思い出にしようぜ!」と言い放ち、マサヒロが先陣を切ってクラップをし始め、『BakaBakka』ではキュートなハルが振り切った変顔とアロハの白目がアップにされるなど、まさに“超特急全開”のパフォーマンスで“おもしろ×クール”で盛り上げていく。そのままタクヤの「いくぞ~!」という勢いあふれる掛け声に続いて『SAY
NO』、『超えてアバンチュール』と駆け抜け、本編を終えると、アンコールでメンバーが再登場。
リョウガが「最後まで盛り上がる準備はできてるか!」と叫ぶと、今回共演した別のチームから五関、飯島、HAYATO、谷口、Takumaも再登場。全員が『Burn!』で“バッテンダンス”を披露し、みんなが1つに。五関は「すごい楽しかった! こういうフェスに参加するのは初めてで、最後の“バツ”とかすごく楽しくて…! 振り付けでもらってもいいですか?」と超特急に聞くと、カイが「曲ごとどうぞ!」と答え、ほかのメンバーに止められ会場は爆笑。リョウガは最後に「チームの垣根を越えて、1つの好きなものをみんな一緒に持って、こんなに広い有明アリーナで、1つの濃い気持ちなって見えたのは本当に素敵な1日目になったと思います!」と締めると、ステージ上の出演者全員が嬉しそうに、楽しそうに客席を見渡していた。
TEXT/ DAY1 - 吉田可奈
まずステージに登場したのは、1日目に続いてトップバッターとして登場した8人組K-POPボーイズグループ・LUN8。デビューミニアルバムタイトル曲「Wild Heart」で、レベルの高いパフォーマンスを見せつける。ファーストアクトらしくフレッシュさと勢いのあるステージに、客席は一気に熱を帯びていった。「皆さん、こんにちは!STARLIGHT TOKYO 2023、盛り上がってますか!」と日本語と韓国語で行なわれたMCでは、改めて一人ずつ自己紹介。この日、メンバーのEunSeopは体調の問題で来日できなかったのだが、「7人でかっこいい姿を見せたいと思います」と気合いが入っている様子。「爽やかな風を感じさせられるように頑張ります!」と始まったのは、同じくデビューミニアルバムタイトル曲の「Voyager」。ステージ後方のモニターには波の映像が映し出され、会場は一気に爽やかな空気に包まれていった。心地よいスローなビートと裏腹に、7人のダンスはキレキレ。このギャップもたまらない。全力のパフォーマンスを終えると、給水タイムで一息。JinSuが「皆さん、涼しい風を感じていただけましたか?」と問いかけると、会場からは大きな声援が。その声援に応えるかのように、ステージの隅々まで移動しながら、客席に手を振る7人。着実に観客を虜にしたところで、「これからも日本にたくさん来れるよう頑張るので、よろしくお願いします」という言葉でラストナンバーの「Live In The Moment」を披露。80’sテイストが感じられるポップで軽快なサウンドに合わせ、数分前よりも多くのペンライトが揺れているのを見ると、LUN8が着実に爪痕を残したことがわかる。最後は「ありがとうございました、愛してます!」と思いを伝えながら、ステージを後にした。
続いて登場したのは、THE JET BOY BANGERZ。彼らは4.8万人が参加したLDH史上最大規模のオーディション『iCON Z』から誕生した10人組ダンス&ボーカルグループだ。「盛り上がっていきましょう! Everybody clap your hands!」と始まったのは、ダンスパフォーマンス。10人で見せる迫力あるダンスで観客を一気に魅了していく。続いて飛び出したのは、デビュー曲「Jettin'」。ダンスと歌、そしてアクロバット技もばっちりキメ、会場を自分たち色に染めると、改めて自己紹介。宇原雄飛が「LDHの先輩方の楽曲から2曲続けてカバーさせていただきたいと思います。皆さん盛り上がる準備、できてますか!」と声を上げてスタートしたのは、『iCON Z』の夢者修行でも披露したEXILEの「Heads or Tails」、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの「Best Friend's Girl」。EXILE魂を継承していくかのような、熱く美しいパフォーマンスに会場の熱気はさらに高まっていった。その様子を見たメンバーは「デビューして1ヶ月経つんですけど、初めて大きな舞台に立つので、大きいステージってすごいエネルギーもらえますね」(エイロン)、「今日のパッケージは夢者修行(『THE JET BOY BANGERZ -iCON Z 夢者修行-』)と同じで、みんな懐かしい気分になってたんじゃないかなって。僕たちを初めて見る方にもこのパッケージを見せられるのは嬉しい。気分が高まっております!」(NOSUKE)、「ボーカルとしてバラードをこんな大きなステージ歌わせてもらって気持ちいいですね」(石川晃多)と笑顔を見せていく。ここで、ラストナンバーに備えて一体感を出すための練習タイムへ。会場全体で準備運動をしたところで、『iCON Z』からのオリジナル曲「RAIGING BULL」がスタート。〈We are the one TJBB!〉では、練習通りに声が上がり、メンバーも笑顔を見せていた。
赤と黒の衣装でスター時に現れたのは、4人組ダンス&ボーカルグループのOWV。「盛り上がっていきましょう!」という中川勝就の声で始まった2ndアルバムリード曲「Gamer」で、会場を一気にOWV色に染めていく。スピード感あるサウンドに、迫力あるダンスと歌が加わった同曲は彼らの実力を知らしめるのにもってこいの1曲。実際客席のペンライトもこれでもかというほど揺れており、熱を帯びているのがわかる。続けて、「Sound the Alarm」、「UBA UBA」とHIPHOP色強めのナンバーでさらに会場のテンションを上げていく。どこか余裕が見える彼らのパフォーマンスは、4人とは思えないほどダイナミックだ。バチバチのダンスと歌で、クールにスタートダッシュをキメた4人。しかしMCになると全力でボケ倒す。これがOWVの醍醐味だ。浦野秀太が初めてOWVを見る人に向けて「OWVの暴露、秘密教えちゃおうかな」と言うと、止めに入るリーダーの本田康祐。「1回リーダーに確認します」と本田に耳打ちしようとした浦野は、「耳、くっさ! 暴露が飛んだ……」と渾身のボケをかましていく。さらに「(今日初めてOWVを見る人の)本田くんの印象は耳が臭い人っていう。『#本田康祐耳が臭い』でXにポストお願いします」とたたみかけた。本田からツッコミが入るものの、「次の曲いけますか! 盛り上がってますか!」と気を取り直して次の曲へ。再び空気がガラリと変わって始まったのは、「Alright」。クールダウンするかのように、チルなナンバーに会場は緩く体を揺らしていく。続けてメンバーたちの歌声をしっかり堪能できる「TALK TALK TALK」へ。クラップも巻き起こり、盛り上がりを見せるとステージはラストスパートへ。「座っている方も立って、最後の2曲だけお付き合いいただけないでしょうか」という本田の呼びかけに、一斉に立ち上がる観客たち。シンセの音が印象的なダンスチューン「What You Waitin’ For」がスタートする。途中、佐野文哉のキレキレのソロダンスも飛び出し、さらに会場は熱気を帯びていった。勢いをそのままに、ラストは「Tararam(EDM ver.)」。曲調とレーザー照明が相まって、もはや空間はクラブのよう。最後は「楽しんでいただけたでしょうか? 以上、OWVでした!」とステージに幕を下ろした。
続いて登場したのは、9人組メインダンサー&バックボーカルグループの超特急。メンバーが登場すると、会場からは大きな歓声が。その熱気を受けて、まずはクールでセクシーな「MORA MORA」で9人の実力を見せつけていく。センターで踊るユーキの表情は、楽曲の世界観そのものだ。続けて「KNOCK U DOWN」でさらにクールな世界観を醸成していく。とりわけ、バックボーカルのタカシとシューヤが聴かせるサビの超ハイトーンボイスはキラリと輝いていた。メインダンサーたちのバチバチのダンスと、バックボーカル2人の確固たる歌唱力で観客を虜にしたところでMCへ。リーダーのリョウガは「初めて超特急を見た方はこの時間だけでも8号車(ファンネーム)になっていただけたら」とアピール。続けて、カイがこの日出演したどのアーティストのファンかを客席に問いかけていく。最後、超特急のファンかどうかを問う前「先程リョウガが言いましたよね。この時間だけでも8号車になってほしいな、と。期待しています」と言うと、モニターには合図をするリョウガの顔が。すると、カイの「超特急のファンの皆様〜?」という言葉に、会場中の声が上がる。メンバーが満足そうな笑顔を見せたところで、次の曲へ。タクヤの「皆さんに新曲を用意してきました」という曲振りで始まったのは、9月29日に配信される新曲「LessonⅡ」。“刹那”や“魅惑的”といったワードが連想される世界観を醸成すると、「Kiss Me Baby」と続いていく。会場からは掛け声も上がり、一気に超特急の世界が広がっていった。ここでアロハが「皆さん、8号車になってもらいますからね。準備はいいかな、最後まで楽しんでいこうぜ!」というと、マサヒロ主導でクラップの練習へ。「今日は全員8号車になってバカになろうぜ!」(ユーキ)でスタートしたのは「BakaBakka」。前半戦とは打って変わってキャッチーでコミカルなパフォーマンスを繰り広げ、会場のテンションをさらに上げていく。ここで、最年少のハルが「叫ばせてくれよ! うるさいと思ったら耳塞げよ」と大絶叫。超特急の代表曲のひとつでもある「バッタマン」が飛び出した。途中ハルは「まだまだ声出せんじゃない!?」、「8号車! もっと!!」と煽る、煽る。とにかくパワフルで観客を巻き込むパフォーマンスで魅了した9人。最後は「以上、僕たちは超特急でした!」と声を合わせ、「ご迷惑お掛けしました」と笑いを誘いつつ颯爽とステージを後にした。
大トリを飾ったのは、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのパフォーマー・LIKIYA、浦川翔平、鈴木昂秀、山本彰吾、神谷健太によるヒップホップユニット、MA55IVE THE RAMPAGE。まずはLIKIYAが1人登場し、「皆さん盛り上がる準備できてますか!」と問いかけて「Who I Am」がスタート。山本、鈴木、浦川、神谷と1人ずつステージに現れ、会場を沸かせていく。続けて、9月13日にリリースされた初のシングルパッケージから「INVADERZ」。THE RAMPAGEではパフォーマーとして活躍しているだけに、ダンスがバチバチに決まっている。山本が「最高の盛り上がり、全部出しきって帰りましょう!」と声を出すと、映画『HiGH&LOW THE WORST X』のテーマ曲「RIDE OR DIE」が飛び出す。客席の手も上っており、上下に激しく揺れている。勢いそのままにLIKIYAの「まだまだ盛り上がっていけますか」で「No.1」へと続き、オープニングパートを一気に駆け抜けた。MCでは、初めて見る人に向けて浦川がユニットについて紹介。しかし、メンバーから「めっちゃ緊張してるね」、「めっちゃ真面目じゃん」と次々とツッコミが。空気が和らいだところで再びパフォーマンスへ。「Drip Drop」、「LIT」、「On My Way」とノンストップで披露し、ディープでドープな雰囲気に染め上げていく。さらにクラップやジャンプで熱を帯びていく会場。今までペンライトで埋まっていた会場だが、ペンライトを消してハンズアップしている人、THE RAMPAGEのライブの必需品・フラッグを振る人がほとんどだ。会場全体でMA55IVEの世界観を作っているかのようだった。ここで、神谷が「次、歌わせていただくのは恋愛モノ。好きな人ができたら、皆さん経験があるんじゃないかなと思うんですけど、もどかしい感じの歌詞を書いたので状況を浮かべながら聞いていただければと思います。こういう歌詞です」とアカペラを披露。そのままスタートしたのは「夢は夢のまま」。さらに「Way Up」と、Lo-fi HIPHOPテイストを感じる2曲でクールダウン。メンバー全員でステージを移動しながら、歌詞を会場に届けていく姿が印象的だ。パフォーマンスを終えると「楽しい」、「素晴らしい」と口々に声を出すメンバーたち。「今日ここで皆さんにお会いできたのもなにかのご縁。今日を自分たちの成長の糧にして盛り上げていけるように、ご一緒させていただいたアーティストの皆さんの活躍を願って頑張っていきたいと思います」(山本)と、改めて感謝の気持ちを伝えていく。ここで、次の曲に備えてコールアンドレスポンスの練習。「Determined」で再びバイブスをブチ上げて、会場が一体になると「やばすぎるな」と笑顔を見せる5人。そして「次が最後の曲なんですけど」とアナウンスすると、会場からは「えー!」という声が。神谷は満足そうに「若干それ待ってた(笑)」と笑顔を見せる。最後は「ありのままの自分でいたら、未来は絶対良くなるはず。その手助けではないですけど、未来に温かい花を咲かせていこうと思います。僕たちだけでなく、好きなグループを心の片隅に思い浮かべて、皆さんの未来が明るい花で溢れますように」と、「Better」をパフォーマンス。〈未来にPeace〉という歌詞のように、幸せな空間が会場を包んだところで、メンバーたちは笑顔のままステージを後にした。
2日間にわたり、有明アリーナにてチームの垣根を超え、様々な「好き」を持ち寄ったSTARLIGHT TOKYO2023。イベント終了後には、好きなアーティストへの想いはもちろん、初めて見たアーティストから得た刺激や感動をSNSにアップし、違うチームのファン同士が交流することも多くみられている。お互いの“好き”を認め合い、刺激し合える、アーティストにはもちろん、様々なファンにとってもとても刺激的で感動的、さらに純粋に楽しめた2日間となったはずだ。
TEXT/ DAY2 - 高橋梓